インターンシップの日々

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インターンが始まって1週間。楽しい。オフィスとTTC(地下鉄)の空調が寒すぎる以外は。この1週間で思ったこと、まとめ。

 

・Convergeneについて

1)カナダ政府から20Mのグラント資金を受けて2016年に設立されたNon-profic companyで、ミッションはBlended Financeを促進すること。そのためにやっていることは主に3つで、①オンラインのプラットフォームの提供、②新しいBlended Finance構築のためのFSやproof of concept資金の提供、③Blended Financeにかかるセミナーやトレーニングの提供。

2)上記のうち、オンラインプラットフォームの提供は特に価値があると思う。現在ConvergenceはBlended Financeにかかるデータを扱う唯一の組織として、さまざまな国際機関(例えばOECD)と連携してセミナーを開催したり、研究レポートを出したりしている。私は、この研究業務にすごくConvegenceの今後の可能性を感じる。データを持っているというのはやはりすごい強み。今後、このデータを生かした分析や提言を行っていければ、すごく良いと思う。インターンの成果として、Convergenceのデータを分析してBlended Financeにかかるレポートを書きたいな、と私は密かに企んでいる。

3)私が納得したのは、Convergenceはカナダ政府の支援を受けているからオフィスがトロントにあるということ。それがカナダ政府の提示した条件の一つだったらしい。Impact Imvestig をやっている組織は圧倒的にワシントンDCの方が多いし、規模もカナダとは桁違い。だからどうしてDCじゃなくてトロントにあるんだろう・・・と疑問に思っていた。(私としてはトロントを離れずに自分の興味ある組織でインターンシップできてとても嬉しいけれど。)

4)トロント拠点ということも影響してか、メンバーはシニア層以外、開発のバックグラウンドを持っているわけではない。CEOとアフリカ地域代表はそれぞれDCとナイロビを拠点にしていて、トロントにはほとんど来ない。いつもスカイプで会議に参加。彼らにとって、現地でセミナーやイベントに参加してConvergenceのプラットフォームメンバーを増やしていくことも重要なミッション。充分な経験と知識、そしてネットワークがあれば、必ずしも物理的にオフィスにいなくても、重要な役職を得て働くことができるんだなと。(とはいえ、物理的に一緒にいないことで生じる苦労や問題はやはりあるだろうけれど。) 

・Blended Financeについて

1)主にプロジェクトフィナンス型とファンド型に分けられるけれど、もちろんその中でさまざまな形態、ストラクチャがある。ファンドもエクイティ、デッドの2タイプに分けられる。プロジェクトファインスについてはある程度理解しているつもりなので、インターン中は色々なファンドタイプの事例に触れることによって、より理解を深めたい。

2)CSISレポート(Download the Report)によると、Blended Financeにおいてドナーが取りうるアプローチとして、"Waterfall" Modelというのがあるらしい。 

 

One creative model for combating the perceived low incentive for performance in first loss guarantees is called the “waterfall” model. In a waterfall model, the losses and gains for the public and private investors would eventually balance out. For example, the return or yield on a development project could be 6 percent annually, lower than a commercial rate of 12 percent that the private investor is used to. But the public sector is responsible for convincing a private investor to invest capital despite high risk and low return. The waterfall model works differently, with both groups being paid back, just at different times and rates. In this deal, if the project is a success, any extra money that comes in is sent exclusively to the private investor until that 6 percent rate. If the rate stays at 6 percent, then all money goes to them. So, anything less than the agreed-upon initial rate is paid back.

 

こういったスキームやストラクチャについて、もっと勉強したいと思う。Convergenceは実際に投資をしたりストラクチャを考えたりしていないけれど、たくさんのデータがある。ポリシーレベルでのBlended FinanceのレポートはすでにOECDなんかから沢山出ているからそれらをレビューすることと、Convergenceのデータソースで事例を見ていくことで、結構良いレポート書けるんじゃないかと思う、多分。

 

それにしても、考えてみれば都会で働くのは本当に久しぶりで。特にオフィスのあるKing駅あたりはトロントの金融街、雰囲気は東京で言えば丸の内のようなイメージ。ウェルカムランチしてもらったレストランも、とても素敵・・・というか、都会、だった。(もともと田舎者なのでうまく表現できない。)

 

やっぱり働くっていいな。

Blended Finance

Blended Financeとは、開発課題解決(SDGs)のため必要な資金を民間から呼び込むことを目指す。フィランソロピー、開発金融機関、民間という異なるプレイヤーが、劣後ローン、メザニン、first-loss capital、保証といった各々のinterstに合うスキームでファイナンスできる枠組みのこと。

 

2015年のCSISイベントでのImpact Investmentについてのパネル討論を見た。結局のところ、民間ファンドはクライアントのニーズベースで動くから商業的なリターンが見込めないと投資できないのね、やはり。

 

www.youtube.com


ゴールドマンサックスの人が提示した図が分かりやすかった。

 

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Blended Financeと言っても、結局のところ各々がやることは変わっていないのだと思う。フィランソロピーはグラント資金、開発金融機関はconcessional loan、民間は商業ベースでの投資資金を提供する。つまるところ、それらのリソースをいかに効果的、効率的に動員していくか、という点がポイントなのだろうと思う。


でも、このパネルもそうだけど、実際にどうやって枠組みを構築して、途上国のプロジェクトやプログラムとリンクさせていくのか、そしてモニタリングや評価はどうしているのか、などのプラクティスについてはあまり議論されていない印象。そういう意味で、この前見た世銀IMF総会のClimate Businessパネルは興味深かった。Climate Businessにかかる民間資金をどうやって呼び込むか、インドネシアの財務大臣だけがプラクティカルなことを話していたように思った。

Creating Markets for Climate Business: Mobilizing Private Sector Solutions | World Bank Live

 

 

Bをとってしまった。。。涙

徐々に期末試験の結果が返って来ている。

 

先日返って来たのは、Global Innovation。結果はAだった。授業中頑張って手をあげて積極的に発言したおかげでparticipation rateは100%。

 

そして今日返って来たのは、Global Security。(プログラムの名前がGlobal Affairsであるためか全ての授業名にGlobalがついてます。)結果はBプラス!!!オーノー(涙)。ショック、初めてのBだ・・・。

 

でもね、、、当然の結果だなあとも思う。この授業は3回のshort paper(1,500字)と期末のfinal paper(5,000字)のindividual workに加えて、2回のgroup presentationがある。正直、今期の授業で一番負担の大きいクラスだった。

 

というのも、readingsが膨大(読みきれない)。ペーパーは必ずtheoryを使った考察になっている必要がある。加えて、TAの採点がめっちゃ厳しい・・・。

 

にもかかわらず、私はペーパーの提出を2回もlate submissionしてしまった・・・。(そうするとペナルティで評価が一段階下がってしまう。)

 

教授が送ってくれた採点のブレークダウンを見てもまあ納得、ていうかBプラスならまだいいんじゃ、、、とまで思える。

 

個人的には一番好きだった授業。だけど好きと成績は必ずしも比例しないのだなあ。

 

 

ネパールで母子赴任する vs トロントで学生する

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2014年2月から2016年9月までの2年7ヶ月、子供二人を連れてネパールで母子赴任していた。赴任当時、長男は4歳で長女は2歳。今思うと子供たちはまだまだ小さい。でもその当時は、「よっしゃー子供たちも4歳と2歳になった!駐在いこーっ!」てなノリだった。。。若いっていい。でも、どうしても海外赴任したかった、開発の現場で働きたかった。

 

母子赴任を決断した理由は他にも色々あった。1)駐在するなら子供たちが小学生になる前だと考えていたこと、2)夫がしばらく関西から動きそうになかったこと、3)東京で母子生活するより途上国でメイドさんを雇いながら母子生活する方が楽に違いないと考えたこと、4)子供たちを多様性のある英語環境で育てたかったこと、が主な理由。

 

ネパールでの母子赴任を終えての感想は、行って本当によかった。苦しいことも大変なこともあったけれど、ネパールでの日々は間違いなく自分の人生の糧になっている。どうか子供たちにとっても同様でありますように・・・。という、月並みなものだけれど、これ以上の表現を私は思いつかない。

 

さて、今回「ネパールでの母子赴任生活とトロントでの学生生活、どっちが大変?」について考えてみた。ネパールでは母子生活でフルタイム勤務。トロントでは家族みんなで住んでいてフルタイムの学生。

 

答えは・・・トロントでの学生生活。私にとってはね。学問には終わりがないな、と日本で学生していた時には思いもしなかったことを、今は痛切に感じる日々。レポートとか、終わらない。テクニカルに終わらないというのもあるけれど、調べること深堀することが無限にあって、完璧を目指し続ける限り永久にまとまらない、と思う。もっとも、もう少し時間があれば違うのかもしれない。いつもいつでも課題に追われジャグリングし続ける日々は、一つの課題にじっくり取り組む時間がないのも事実。

 

大学院一年目は、子供たちが寝た後、深夜3時4時まで起きていることもザラだった。体力のある20代ならまだしも、30代は後半に突入した人間がこれをするとどうなるか。答え、コケます。潤いがなくなってエイジングが進みます。だけど寝れない。なぜなら明日がレポートの締め切りだから。

 

・・・そんな日々です。私のトロントでの学生生活。

 

 

インターンシップ

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Munk School of Globa Affairsでは、1年目と2年目の間の夏休みに最低12週間のインターンシップが義務づけれられている。

 

インターンシップは学校側が斡旋してくれる・・・のではなくて、自分で探さないといけない。いちおう、Horizonなる名前のMunkies(注1)専用のインターンシップ検索サイトがあるのだけれど、応募からインタビューまで基本的には自己責任。インターン先が決まるまで、応募し続けるしかない。

 

噂では、どうしてもインターンが決まらなかった生徒には、学校側がセーフティネットを提供してくれる(インターン先を提示してくれる)と聞いたけれど、果たしてどうなんでしょう。少なくとも、クラスの中で最後の方まで決まらないと(=私のこと)ものすごくストレス溜まるし、なんだか自分がクラスメイトに比べて劣った人間のような気がしてきて悲し〜い気持ちになるのは事実。

 

本当に、カナダでのインターンシップ探しは、留学生でノンネイティブでミッドキャリアの私には結構大変だった。すでに1個目の修士(農業経済学)を持っていて、開発業界での経験があるため、どうしてもoverqualifyされてしまうらしく、落とされまくった。あと、自分自身もインターン先を選りすぐりしてしまうしね。せっかくインターンするんだから今後のキャリアに生かしたい!と思ってしまうし。カナダの開発NGOでの仕事は経験上なんとなく想像できてしまって興味が湧かないし・・・いやそんな贅沢言ってる場合じゃないのだけれど。でも実際、開発NGOはどこも通らなかったなあ。Ministry of Ontario of Municipal Affairsのインターンもインタビューまでいったけれどダメだった。エコノミストの仕事で結構面白そうだったし、報酬もよかったんだけど。(でも私がエコノミストって自分でも想像できなかったから、まあ妥当な結果なのだろうと思う。)Public Policyの学生とかライアーソン大学の学生も受けてると聞いたし、まあ競争率が高かったのだと思う。

 

キャリアアドバイザーのSarahによると、やはりミッドキャリアの学生は誰しもインターン見つけるのに苦労するみたい。それから、留学生。結構みんな決まるの遅かったなあ。やはり、英語力の問題もあるのだと思う。

 

クラスメイトたちを見ていると、カナディアンは海外でのインターンシップを好む傾向があるのに対して、留学生はカナダ(特にトロント)でのインターンシップを好む傾向にあるように思う。カナダに留学しているのにわざわざインターンで国外に出たくない、というのもあるだろうし、卒業後にカナダで就職する場合、カナダでの就労経験として生かせるということもあるからだと思う。この国は、カナダでの就労経験を本当に重視すると聞くので。

 

ちなみに、Sarahにはとてもお世話になった。面倒見がよくサバサバした性格の彼女にとってキャリアカウンセラーの仕事はピッタリだなあ、と思う。

 

さて、でも最終的には、私にピッタリのインターン先が決まったのです!ConvergenceというDevelopment Financeの会社です。Blended Financeのためのプラットフォームや、革新的な資金調達メカニズム構築のためのファンディングを提供している会社。IFCやEBRD出身者が2016年に立ち上げた新しい組織です。Blended Financeは今、開発業界でImpact Investingと並んでとてもよく聞くワードだと思う。カナダも今年に入ってDevelopment Finance Institute Canada(通称"FinDevCanada")というDevelopment Financeのための組織を立ち上げたし、Convergenceは時流に乗ってる会社なんだろうと思っていて、だからこそ働くのが楽しみ。久しぶりの開発の仕事、この歳になって他の組織で働けるということ、貴重な経験だと思って頑張らねば。

 

注1:Munk Schoolの学生たちは自分たちのことをMunkiesと呼んでいる。

 

 

ブログを始めた理由。

ブログを始めてみた。

なぜ今更このタイミングで、とは自分でも思うのだけれど、理由は以下。

 

1)2018年5月現在、トロント大学マンク国際研究所(Munk School)のMaster of Global Affairsという2年の修士課程で学んでいる。せっかくトロントで開発学を学んでいるので、自分が学んだこと感じたことを残しておきたいと思ったこと。国際関係学や開発学を学ぶのに、日本人にとってカナダはあまりメジャーでないことはなんとなく自覚している。実際、総勢70名程度のクラスメイトの中で日本人は私一人だけ。でもだからこそ、日本語で情報を発信することに少しは意味があるんじゃないか、と考えたこと。

 

2)トロントという移民が多く多様性に溢れる街に住んで、日本だと考えもしなかったであろう、そもそも興味も持たなかったであろうことを書き記しておきたいな、と思ったこと。子供も二人(9歳と6歳)現地の学校に通わせていて、カナダでの子育てについても書いていけたらいいな、と。まあ、そういうブログはすでに山ほどあるとは思うけれど。

 

基本的には、この2点がブログを始めてみようと思った理由です。実は、ネパールに母子駐在(2014年〜2016年)していた頃からブログしたいなとは思っていた。けれど、そもそもインターネットが不安定(電気ないから・・・)だったり、地震後に仕事がモーレツに忙しくなってしまったりして(注1)、実現できなかった。そして何より、ブログは自分の人間としての器の小ささを露呈してしまうことになると思っていて、恥ずかしいなって・・・(はい、自意識過剰気味人間のわたし)。まずは、続けてみようと思います。

 

注1::2015年4月にネパールでM7.8、死者8,000人を超える大地震を経験。